高橋歯科院のブログ

2017年11月27日 月曜日

歯科にも機械化の流れ。その2

 前回は歯科保険診療におけるCAD/CAMシステムを利用した技工物の機械化導入の話を書きましたが、12/1より新たに下顎の第一大臼歯に対しても厳しい条件がありますがCAD/CAM冠が保険適用になります。
 今のところ、日本歯科医師会より第一報が流されてきただけでよく分からないところも多いのですが、2年に一度の診療報酬改定時期とは関係なく新規技術として保険で利用できるようです。
 前回も書きましたが、手作りしかなかった技工の世界にも機械化の流れは止められないということでしょう。最大のメリットは貴金属を使わないことでしょうか。銀歯の主成分は、金、銀、銅、パラジウムなどです。
 パラジウムって何?と思われる方も多いと思います。白金族の貴金属でその主な用途はガソリンエンジンの排気ガス浄化のための触媒です。昨今のディーゼルエンジン不正問題でガソリンエンジンの需要が増え、触媒として利用されるパラジウムの値段も上昇しています。鉱山から掘り出すので供給能力に限りがあり、主な輸出元はロシアと南アフリカ共和国で供給体制も不安定です。
 供給量が限られた貴金属となると投機商品にもなりますので、需給と関係なく価格が変動します。金、銀、銅など価格変動が激しい国際投機商品を統制価格の保険診療で使用するのは無理があると思いますが、今まではそれらの金属に代わる材料がなかったので仕方がなかったのですが、今後は脱貴金属に向かっていくと思われます。そのためにはCAD/CAMシステムによる削り出しが必要でしょう。新しい材料が出てきたのでCAD/CAMが利用されるようになったのか?
CAD/CAMの精度が上がり新しい材質に対応できるようになったのか?はわかりませんがこの動きは止まらないと感じています。
 
 10月からいろいろな物の値段が上がると言う報道がありましたが、歯科治療の銀歯も値上げ一覧の中に入ってました。それは金属価格の上昇による影響です。
 さて、来年4月からの医療保険診療報酬、介護保険改定に向け、財務省、厚労省、財界などから意見の応酬が起きていますが、その中で我々医療従事者として気になるのは「医療費が上がっているので、医療機関の経営環境も良好だ」とする財務省、財界の意見。歯科の金属も右肩上がりに上昇、でもこれは材料費だから医療機関には残らない。金属価格の上昇により医療費が上がっても利益にはならないのです。
 最近話題の高額医薬品も同様です。薬剤が高ければ医療費も上がり窓口でお支払いいただく一部負担金もあがりますが、医療機関の利益になりません。利益が出るのは製薬会社なのです。
 財務省などは「医療費増大で社会保障が崩壊する、だから医療費を下げる必要がある。薬価だけでなく技術料も同様。」の一点張り。
 政府は賃上げと言ってますが、医療機関の利益は技術料から発生しますのでそこを下げられたらスタッフの人件費をどうやって上げるのか。日々頑張ってくれているスタッフに報いることができない。安倍首相は3%賃上げと言ってますが、それができるように政策を作って欲しいのもです。
 こんな簡単な理屈、最も優秀と言われる財務官僚や有能な大企業の経営者が理解できないわけがない。
 医療機関は経済3団体のように最強のロビー機関がないから槍玉に挙げられやすいのかな。医師会や歯科医師会があるではないか!と言われそうですが大手新聞に意見広告を出すのも大変で、経済3団体の足元にも及ばないです。

 ついつい熱くなって脱線してしまいましたので今回はこの辺りで。
 
 
 
 

投稿者 高橋歯科医院

カレンダー

2018年1月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

月別アーカイブ

神奈川県藤沢市南藤沢8-3
プレジデント藤沢112

大きな地図で見る

藤沢駅より徒歩5分
OKストア斜め向かい、プレジデント藤沢の玄関を入って右奥
※駐車場をご利用の方はお問い合わせください。

お問い合わせ